恋のはじめ




早く、早くと猛スピードで廊下の角を曲がった時だった。





「きゃっ」






大きな図体にぶつかった。







「おー咲希じゃねーか」







言って見下ろすのは、十番組組長原田左之助だった。





だが、昨日いっぺんにされた自己紹介では覚えきれていなかった。






咲希の頭には、曖昧な原田の名前を頭に浮かべた。







とりあえず睨んでおく。






すると原田は高笑いで咲希の肩を組んだ。






「朝から何急いでんだ?朝飯行くぞー」







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