ワケがありまして、幕末にございます。
緋
太陽が西寄りに傾いている。
山には桃色が綺麗に映えていて春だなぁと感じる。
…といってももう大体は散ってますけど。
「おい」
「んぁ?」
「ここだ」
立ち止まる土方の左奥を覗く。
そして反らす。
…物騒なモンが並んでいました。
現代じゃ考えられないくらいフツーに、ズラーと。
「選べ」
「…いーの?」
目だけで返事を返される。
それだけで理解出来るようになってきたなんて、ちょっと、いや結構ブルー…。
その反面ちょっと、いや結構嬉しいなんて思っていたり。
…矛盾してるなぁ。
あぁ、アタシの思考も遂に可笑しくなったのかな?