ワケがありまして、幕末にございます。
いや名前ぐらい分かるよ
と言いたかったけど、ここでは知らないフリをした方がいいので大人しく騒がしい自己紹介を聞いた。
「俺は十番隊組長 原田 左之助!
新撰組一の槍の使い手だぁ!
そしてこの傷跡は俺様の勲章!!」
バッと見せ付けてきたのは切腹の傷跡。
やっぱり本当にしたんだ〜切腹。
「俺は藤堂 平助。
八番隊組長っ。
歳も近いし、これからよろしくな、愁!」
人懐っこいその笑顔を見れば、どうも組長には見えない。
けれど実力はやはり強いのだろう。
「で、コイツらの飼い主の永倉 新八ー。
こう見えても二番隊組長だからな」
背が極端に低い。
原田と並べばまるで親子だ。