ガラスのカケラ
父の穏やかな目は一転、三角に釣り上がった。

「エリカ!お前は何てことを言うんだ!自分の欠点を親のせいにするのかっ!」


父の怒号が家中に響き渡る。

私は驚きのあまり言葉を失った。


父の大声なんて、生まれてから聞いたことがなかったからだった。

頭が真っ白になって、目から涙がこぼれてきた。


母はハッとして、父をなだめにかかった。

「お父さん、そんなに怒鳴ることないでしょ。エリカだってそんなつもりで言った訳じゃないだろうし。

エリカ、まずはお父さんに謝りなさい。」

母のとりなしで私は父に謝った。


「でも、お父さん、

私、女子校には行きたくない。

普通の中学校でいいから。」
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