ガラスのカケラ
「どうでもいいじゃん。そんなこと。」


健輔はツッケンドンに言う。
シーツのことで私が文句を言ったのが気に食わないらしい。


そこにおばちゃんが入ってきた。


「ちょっと、健輔。エリカちゃんに敷かせて何やってんの?」


「おばちゃん、大丈夫よ。今日泊まらせてもらうんだから。」


「エリカちゃんごめんね~。もう、気の利かない子なんだから!」


おばちゃんは健輔の頭を小突くと


「じゃ、また明日ね。

健輔、明日が日曜日だからって遅く起きたら朝ごはん無いわよ。

あ、エリカちゃんの分だけは作っておいてあげるからね~。」



「なんだよ、それ!」

健輔がムキになった。

でも、おばちゃんは意にも介さず、「おやすみ」と言い残して出て行った。



おばちゃんに小突かれて怒っている健輔がとてもかわいく思えた。
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