ガラスのカケラ
囃し立てた男子達を左から順番に張り倒していた。


男子達は、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

「もう、手応えがないわね。ね、早川君?」


そう言って隣に座ったままの健輔を見ると、

健輔はうつむいて拳を握っていた。


そんな姿から幼ごころに健輔の悔しさだけは伝わってきた。
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