ガラスのカケラ
「だって、だって、
父さんと、
約束したんだ。
絶対に、
悪口言ったり、
叩いたりしないって。」

それを聞いて私は急に胸が苦しくなった。

お父さんとの約束を必死に守ろうとしている健輔。

たとえ自分がイジメられてでも。

きっと大切な約束なのだろう。

私は健輔に怒鳴りちらしたことに罪悪感を覚えた。


「早川君、怒鳴ってごめんね。もう泣かないで。」

しゃがみこんで、慰めようとした時、


左腕に痛みが走った。
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