伝えたい音~無音の世界で

「まぁー、ともかく、今日から俺とお前は親友だ!たとえ恋人同士はなれなくてもな」
「お前の恋人には死んでもなりたくない」
「あ、でも…なれる方ほ…」
「ホ●にはぜってーなりたくないから安心しろ!なるつもりもねー」
「残念」
「とりあえず、慰謝料。1週間昼飯おごれ!」

と、こんな感じで、なんだかんだと逞とは仲良く?続いてる。

色んな意味で最悪の出会いだった。それと同時に、ある意味で(最悪な意味で)目立ってしまった。












「お前のセイだってーの!」
「まぁ、いいじゃん?」

相変わらずお気楽な奴。
そして、あほでバカだとも思えるが基本いいやつだ。
たわいもない話をしながら廊下を渡っていく途中、逞はとんでもないことを口にした。

「俺、一榎のこと誰よりも好きだから。な?」


何故、わざとらしく頬を赤く染めながら、ますます誤解を招くようなことを言ってんだ!?

なによりも言ってはいけないような単語が聞こえてきたような…。

しかも、ここ人通りの多い廊下だ。



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