『王恋』☆ハロウィンは恋ざかり☆
恋

アル＆リン

クレーメンス国にハロウィンパーティーの時期がやってきた。


毎年恒例のパーティーで隣国の王室や要人を招いて行われる。


このハロウィンパーティーには決まりがあり、仮面や目元だけのマスクを着け、素性が分からないのがこのパーティーの楽しい所。


招待客たちは知り合いを互いの正体を当てあう。


今年初めて参加するリンは楽しみにしていた。



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国王と王妃は公務で出かけ、本日の夕食はアルとリンのふたりっきり。


王室の子供は赤ちゃんのうち、夕食を大人たちの席で食べることはない。


一緒に食事が出来るようになるのは小学生になる頃だと教えられた。


それには庶民のリンはびっくりした。


家族なのに一緒に夕食が食べられないなんて……と。


でもアルもそうしてきた。


一緒に食べられないのは夕食だけで、朝食や昼食は一緒に食べられる。


煌（コウ）の夕食時、リンに予定がない限り、乳母と一緒に食べさせてあげられる。


驚く様な王室の生活に、リンは徐々に慣れて行った。



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