『王恋』☆ハロウィンは恋ざかり☆
「瞳も変えたんですね それならきっとお分かりにならないでしょう」


潤んだ瞳、サクランボのような唇、ひとりにしたら絶対にまたたくさんの男が寄ってくるだろうと彼は考えた。


「カラコンなんだけど、ちょっと痛くて……」


フェリクスは納得した。


だから瞳がいつもより潤んでいるのかと。


「その瞳の色も魅力的ですが、痛いのならお止めになった方が良いかと」


「それはだめよ!取ったらアルにばれちゃう」


フェリクスは優しく微笑んだ。


「フェリクス、風邪ひいた?少しかすれているみたい」


リンの言葉に内心、ドキッとなる。


「そ、そうですか?ゴホッ、んんっ」


フェリクスはのどの調子を見るように咳払いをした。


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