『王恋』☆ハロウィンは恋ざかり☆
「だって、早くアルとパーティーを楽しみたいのに全然分からないんだもの」


子供の様にシュンとなるリンを見て、アルは抱きしめたくなった。


思わず上がった腕をおろし、口を開く。


「そのご様子ではお腹が空いているのではないですか?」


「……」


忙しくて昼食もさっと食べただけだったのを思い出した。


「食べに行きます」


リンは重いため息を吐いてから歩き出した。


その後ろ姿を見てアルはやれやれというように肩をすくめた。


本当に私が分からないんだな……。






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