『王恋』☆ハロウィンは恋ざかり☆
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キラキラ光るいくつものシャンデリア、楽団が奏でるクラシックな音楽。


招待客の楽しそうな品の良い笑い声。


先に舞踏会室に来ていたアルは2階からフロアーを見下ろせる場所から手すりにもたれ人々を眺めていた。


ビロードのカーテンと柱のせいで死角が作られ、下からはよく見ないと分からない場所だ。


眺めていると、次々と招待客がやってくる。


フロアーには花が咲いたような色鮮やかな色彩が行きかっている。





「アル、何見ているんだ?」


背後で少し怪訝そうなエルンストの声がした。


振り向くと、さほど変身してはいないエルンストが立っていた。


マスクは手に持っているが、黒いタキシードはいつもと変わらない。


きっとフェリクスもそうだろう。


振り向いたアルを見てエルンストは一瞬あっけにとられた。



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