わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「どうして?」

 思わず叫ぶような大声を出してしまった。
 まだこんなパワーが残っていたのかと、自分自身驚いた。


「どうしてって……
 そんなもん、お前のために決まってんだろ?
 あいつは、そのぐらいお前のこと……」

「嘘だよ、そんなの。
 田所がそこまでするはずない。
 そうやって私を脅してんだよ。
 自分のせいで私が休んでるってのが気に入らないだけだよ」

 山田の言葉を遮って捲し立てるように言った。

 目から熱いものが込み上げて来る。
 大きく息を吸いながら、瞬きを何度もして何とか堪えた。


「田所はそんなヤツじゃないって、お前だってよ~く知ってるはずだろ?
 あいつは――



 お前の為なら何だってするよ」



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