わたしとあなたのありのまま ‥2‥
遊園地に来ています。
ダブルデートです。
絶叫マシーンのたぐいが私は大好物で。
入場ゲートをくぐった途端、私の心拍数は急上昇。
只今、アドレナリン大量分泌中。
空を貫かんばかりの、背の高い絶叫マシーンの数々を見上げながら、ふらふらと彷徨うように歩を進める。
『スカイドラゴンはいずこ?』
ここへ来たら、まずはこれ乗らないとね。
日本最高、最速、最長だもの。
「ちょっと待て」
後ろ襟をグイと掴まれ、仰け反った体勢で私の足は止まる。
誰? 私の前進を妨げる不届き者は。
――って、あいつに違いないけれど。
見上げるように振り返れば、私の大好きな不機嫌顔。
うん、本日も絶賛やさぐれ中。