わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「そう……かなぁ?
 ありがと」

 可愛いなんて言われたら、嬉しいに決まっている。
 戸惑いながらも礼を言い、けれど照れくさくて苦笑してしまう。

 褒められ慣れていない私は、間抜けな反応しかできないのだ。
 恥ずかしいったらない。


 思わず顔に熱が昇る私に、綾子はテンションマックスでさらに続けた。

「ねぇ、田所に見せに行こうよ、ね?」

 首を小さく傾げて、ニコリ。

 綾子っぽくないですけど。
 キャラが違っちゃってますけど。


「え……でも……」

 田所に会いに行くのは、やっぱり躊躇われる。

 お互い納得して別れた訳だけど、でも……
 私の方は勝手に好きでいる、なんて宣言しちゃったし。
 何より、昨日の今日だし。


 気まずいよね。
 普通に考えて、気まずいよね。


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