わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 けれども、妙に長かった。
 何分も経過したように感じた。


 ようやく微かに距離をとった田所に、

「長いよ。
 窒息するかと思ったし」

 そんな文句が口を衝いて出た。
 けれど田所は、

「悪い。
 性欲と戦ってた」

 と、照れ臭そうに笑う。
 そんな風に素直に謝られたら、調子狂うじゃない。


「いいのに。
 戦わなくて……」

 お尻を浮かせて立て膝になり、両手を田所の両肩にそっと置いた。
 そうして見下ろせば、見上げ返す田所は、不思議そうに微かに首を傾けた。

 構わず今度は私から唇を重ねた。


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