わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「どうして?
 どうして今更そんなこと……
 だったら触れてくれればいいのに。
 私は平気だよ?
 田所にだったら、何されたって、どんな扱いされたって。
 だから、だから傍に居させてよ。
 それ以外何も望まないから、だから……」

 視界が滲んで声も震えて。
 頭の中もグチャグチャで、自分が何を言っているのかも良くわからなかった。


 それでも田所の顔が苦痛に歪む瞬間だけは、しっかりと目に焼き付いて。
 自分がとんでもない事を口走って、また田所を苦しめたのだと自覚した。



「ホントにいいのかよ?
 触れたら、キスしたくなる。
 キスしたら、抱きたくなる」

 言うなり田所は、私の頭を両手で挟んで引き寄せ、私の唇は田所のそれで塞がれた。


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