わたしとあなたのありのまま ‥２‥

「今日、田所休みなんだって？
　なんで？」

　朝、教室へ入るなり、山田が相変わらずの大声で話しかけて来た。

「山田、おはよう。
　そんなもん、私が知ってるわけないじゃん」

　素っ気なく返せば、山田は『信じられない』とでも言いたげに、大袈裟なぐらい驚いた顔をする。
　休んでいるなんて、今、初めて知ったし。


　一緒には帰るけれど、登校は別々だし、私たち。

　だって田所はいつだってギリギリで。
　遅刻することもしばしば。
　道連れはゴメンだ。


　あの一泊旅行で結ばれて以来、二人きりの時は結構ラブラブなのですけどね。
　それとこれとは別。
　私は皆勤賞を目指しているのだから。