わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 田所が私を『彼女』だと認めてくれて、有り得ないほど舞い上がったことは言うまでもない。
 けれど、
 ちっとも彼女っぽい扱いをしてくれない。

 相変わらず、私をブタ呼ばわり。
 意地悪を言ってからかっては、面白がる。

 キッスどころか、手も繋いでくれない。


 何故なのだ。


 ――って、私に色気が無さすぎだからだろうけど。


「取りあえず、二手に分かれるか」

 田所が綾子たちに向かって言う。

「え? 田所はそれでいいの?」

 綾子が目を見開いて聞き返した。
 今、田所、そんなびっくり発言したっけ?


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