わたしとあなたのありのまま ‥2‥




「ゆきさん、もう骨になってた」

 私の髪を右手でとかしながら、ポツリ、と田所が呟いた。

 微かに湿ったシーツの上で、未だ全裸のまま私たちは、向かい合うようにして転がっていた。

 二つの漆黒の瞳の中で、私がフルルと揺れた。

 間近で見る田所は、やっぱり、妖しいほどに綺麗で。
 その憂いを帯びた表情に、切なくなる。


「うん」

 掛ける言葉が見付からず、受け止めることしか出来なかった。

 微かにその唇を緩めて、田所は苦い笑みを浮かべた。

「ほのか……俺、どうしたらい?」

 何故それを今、私に問うのか。
 ゆきさんと田所の間に何があったのか、私は聞かなければならないのだろうか。


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