魅惑のプリンスと最後の歌声
椿は悲しそうな夏希に気づいているのか気づいてないのか、
私にベタベタしてくる
「……いりません」
「ふっ……遠慮しなくていいからさ?ほら、あ~ん」
椿は私の口元にスプーンを近づけてきた
「っ!いりませんから!」
私はそのスプーンを思いっきりよけた
「ふーん……そんなに嫌なら俺の口移しで食べさせよっか?」
………口移し!?
意地でもそんなことさせない!!
…いくらなんでも夏希が可哀想過ぎる
「口移しが嫌ならあ~んってしてよ?」