トランキライザー

 考えるのも、思い出すことも嫌になり、シャワーを浴びて、布団に潜り込んだ。

 仕事をしているおかげで体は疲れているようで、すぐに寝れた。

 何も考えずに居れる時間から覚め、仕事に行く時間になっていた。

「ふぁぁぁ」

 大きなあくびをした。

 携帯を手に取り、メールの確認をした。

 他愛もない友人からのメールに紛れて、一通だけ、つぐみからメールが来ていた。

『住むところが決まりそうだよ。荷物はもう少し待ってね』

 読んだあと返事はしなかった。
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