トランキライザー
「あっ」
「どうしたの?」
時計を見て、休憩時間が終わりかけていることに気がついた。
「もう休憩終わりだ。つぐみ帰りな」
頭を撫で、帰るように促す。
「うん。今日遅い?」
「あぁ、夜もあるから。先に寝てな?明日学校あるんだろう?」
つぐみは大学の2年生だ。
「うん。明日は朝から」
「じゃあ、朝起こしてやるから、ゆっくり寝てな」
どうせ昨日は寝てないんだろうから。
「うん。分かった」
つぐみはそう言うと、荷物を持ち立ち上がった。
「理沙さんたちに挨拶してから帰るね」
「あぁ。気をつけて」