トランキライザー
「確実な証拠だよね。本当間抜けな男だった」
クスクスと鼻で笑った理沙ちゃんを見た。少し悲しそうな顔をしていた。
「写メがなかったら私ずっとだまされるところだったし、友達に感謝だよね」
そんなこと言いながら少し目を潤ます理沙ちゃんを見て、俺は目を反らした。
「すぐにいい男が見つかるさ」
ほかにかける言葉が見つからなかった。湿っぽい話は苦手なんだ。
「ははっ、ありがとう」
サラダを食べ終わり片づけを始めた。