トランキライザー
「今日は予約入ってるから頑張って。予約は15人前後、2時間位で帰るらしいけど酒入るから分からない。人数が15人だし、今日は予約以外は入れないようにする予定。でも、2時間経って待つ人とか居たら入れていいから」
「はーい」
「じゃあ、よろしく。圭斗、店開けてきて」
店長はそう言った後、店の片隅にあるノートパソコンと睨めっこを始めた。
「店長、予約の人たちに料理は出すの?」
「いや、飲みものと軽いつまみだけでいいらしい」
パソコンに向いたまま俺の質問に店長は答えた。店長はいつも忙しそうだ。よくこんなに働くことが出来るよ。本当に感心する。