トランキライザー
「んー、今カフェにいるからいつでも平気といえば平気だけど・・・。何?まさか早く出て来いって?」
「正解、店長がお呼びです」
そう言うと電話の向こうで唸っていた。ホラー映画で聞きそうな唸り声をあげていた。
「店長命令なら仕方ない。この一杯を飲み干したら行くわ」
「その一杯を1時間以上かけてちびちびと飲むなよ」
「げっ、ばれてるし」
こいつのやりそうなことはお見通しだ。
「当たり前だよ。ちゃんと来いよ」
「はいはーい」
不通音を聞いたあと携帯を閉じた。