はとぽっぽ


私はなぜか見つからないように息を潜めていた。


けど…


「歩穂!?」


見つかった…


「…楠さん…?」


高橋さんは明らかにマズいって顔をした。


心に不安が一気に押し寄せてくる。


「あ……私…邪魔みたいだから帰るね…?」


とにかくここから逃げ出したい…






「おい!そっちは!」


《キキィ――――――!》


「ナツキっ!!」


車に引かれそうななった私を、嵐が歩道に引っ張り戻した。



今…ナツキって…



誰?


嵐…誰の名前を呼んだの?




< 105 / 206 >

この作品をシェア

pagetop