はとぽっぽ



「あ~!ぽっぽちゃん!どこ行ってたの~?サボりなんてめっずらしい~!」


教室に戻ると啓太が犬のように近寄ってきた。



啓太…私今ふられちゃったよ…あなたの親友に…


まだ、啓太には言わないでおこう…


なんとなく…



「あれ!?目赤いよ?泣いた?」


大声で言うな!


「…ううん、両目にゴミが入ったの…」


「……それ痛いね…」


啓太は私の異常を察したのか、それ以上は聞いてこなかった。



帰り道…いつも嵐が隣にいた道を、ひとりで帰った。



ちゃんと道…覚えたよ…



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