はとぽっぽ


俺の心はまた空っぽになった。



菜月を失ったあの日のように…




菜月が事故にあったとき、俺はすぐ近くにいた。


守れなかった。


菜月をひいたバイクの男は、俺の顔を一瞬見て、何事もなかったかのように走り去った。



菜月は救急車が来るのを待たずにこの世を去った。



俺の心は空っぽだ…



だけど、すぐに怒りという感情が湧いてきた。



犯人を捕まえたい。



菜月を殺した犯人を…



< 159 / 206 >

この作品をシェア

pagetop