はとぽっぽ


足音は近づいてくる…



1人じゃない…



聞いた限りでも、4~5人はいる。



『しかしよぉ、お前もよくやるよなぁ!務所から脱走なんてよ!』


『最初、お前が現れた時は幻かと思ったぜ?』


『しかも、あんなクソガキ1人潰すためによ…』

『うっせーよ。お前らにはあの女くれてやるから、黙ってろ!』


『お!マジ?じゃあ遠慮なく~♪』


……あの女って…私よね…?




やだやだ!早く逃げなきゃ!



足音が全部階段を上ったのを見計らって、私は階段を駆け下りた。



まだ完治していない足も今はあまり痛みを感じない…



その代わり、殴られたお腹がすごく痛く感じた。


足が震えて上手く歩けない。



早く出口を見つけなきゃ…




階段を2階程下りて、少し明るくなったのを感じた。



出口かな…


< 174 / 206 >

この作品をシェア

pagetop