はとぽっぽ
『黒澤!!どこだ!!』
下の方で嵐の声が聞こえる。
「上だ!上がってこい!女もいる!」
嵐は息を切らして、走ってきた。
「歩穂!!」
「嵐…!!」
「………てめぇら……歩穂に何しやがった!!」
引き裂かれた私の服を見て、嵐は怒鳴った。
「さぁ?何でしょう?」
また、男達はニヤニヤしながら嵐に近づいて行く。
だめ!嵐……逃げて!
「動くな!」
掴まれた腕をほどこうともがいたけど、さらに強い力で掴まれた。
「いたっ!」
「歩穂に触るな!」
嵐は私の所に来ようとしたけど、他の男達に囲まれてしまった。
「女を助けたかったら、土下座しろ!」
「あ?するわけねぇだろ!」
《バキ!》
嵐は1人の男を殴った。
「てめぇ!やりやがったな!?」
「やっちまえ!」
男達は一斉に嵐に殴りかかる。
「やめてー!!」