甘く、甘い、二人の時間
パンプスを脱いで上がると同時に抱き締められる。
さっきと同じ位力強く。
それは、いつもの優しい拓海とは違っていて。
求めていたぬくもりに、嬉しくもあり、戸惑いもあり――。
「…ねぇ、どうし――」
続きは言わせて貰えないまま、唇が重なる。
その冷えた身体とは真逆の熱を帯びた拓海の舌が、私の思考回路を壊して、その熱を移していく。
会えなかった時間を埋めるかの様な、激しくて長いキス――
離れては何度も重なる唇と、絡み合う舌と、私の羞恥心を煽る様なキスの音。
くらくらして、涙が溢れてくる。
やっと解放された時には足に力が入らなくて、拓海に身体を委ねてしまった。