甘く、甘い、二人の時間
「さっきの人…えっと、康介は大学の時の同級生で……元彼で……。」
拓海の顔すら見れない位びくびく怯えながら、聞き取れない位の小声で話したのに。
部屋の中は静まり返っているから、当然だけど私の声は拓海に届いてしまって。
「は?」
「!……」
たった一文字だけなのに、拓海の発した言葉からは最大級のイライラが感じられて。
「でも、やましい事なんて無い!本当に送って貰っただけだし」
「当たり前だろ!?」
「…たく、み?」
こんな剣幕の拓海は初めてで。
正直恐くて、身体が震えて、涙が溢れてきた。