甘く、甘い、二人の時間
「ごめんなさい。私、大丈夫だって言い続けたけど…。本当は、全然大丈夫じゃない。――会いたくて、会いたくて、仕方なかった。電話とメールだけじゃ、辛かった。」
拓海は、その大きな手で、ぎゅっと抱き締めてくれた。
そのぬくもりが嬉しくて、余計に涙がこぼれる。
「…だから、付き合うのやめたい?なんて…もう二度と言わないで――」
「わかった、二度と言わない。でも――頼むから説明はしてくれ。"元彼"っていうフレーズが頭にこびりついて離れない。」
「……」
拓海の腕の中からゆっくり顔をあげると、心配そうに私を見つめる拓海と目が合う。
「…わかった。」