甘く、甘い、二人の時間
「たく、み……話の…続き…」
説得力の欠片もない鼻にかかった甘い声しか出せない私を見つめ、拓海はくすりと笑う。
「ベッドでたっぷり聞くよ。」
なんて囁きながら、お姫さまだっこをして私を軽々運んでいく。
「私、笑われるなんて思わなかった。」
その首に両腕をまわし、素直に運ばれているくせに、悔しさに逆らえず独り言の様に呟いた。
すると私をベッドに下ろした拓海はニヤリと笑う。
何だか、"堪らない"って感じの表情。
「笑ったけどさ、からかったわけじゃない。」
そんな事を耳元で囁き、首筋にキスを落とす。
「……じゃあ、何で…笑った…の?」
堪らず身をよじるけど、拓海の唇にあっさり捕まる。
「嬉しかった。堪らなく。」
「……ん…」
耳に、首筋に、拓海の熱い舌が触れ、わざとらしく音を立てながら沢山のキスが落とされる。
「菫がやきもち妬いてくれるなんて、考えもしなかったから…嬉しくて仕方ない。」
「///…」
耳元で注ぎ込まれる言葉に恥ずかしくなってくる。
そして、そんな私を楽しむ様に、拓海はくすりと笑いながらストッキングを脱がせ内腿を撫でまわす。
「……あ。」
頭も身体も拓海に翻弄されて、どんどん熱を帯びていく。