甘く、甘い、二人の時間
「だって店長さん。菫ったら…」
ほろ酔いの莉乃の愚痴を笑顔で聞く康介。
そう、本当にまぶしい位の笑顔で。
何事もなかったかの様に接してくれて、本当に嬉しい。
あの日康介が拓海に頭を下げてから、康介に悪い事をしたと、ずっと気になって……。
今日は謝りに来たんだ。
もちろん一人で来るのは気が退けたから、一緒に来てと莉乃にお願いした。
あれ以来会っていないはずなのに、康介は私の顔を見るなり
「結婚するんだってな?おめでとう。」
そう微笑んでくれた。