甘く、甘い、二人の時間
「可愛い女性の自宅に僕が送る事は出来ませんが、せめてもの償いです。気にせず使って下さい。」



そう告げ、運転手に発車するよう促した。





――まずいな。

仕事が忙しいこんな時期に、今の彼女は可愛すぎるだろ。



なかなかプライベートな時間を確保出来ない俺に、本気の恋愛は難しいと考えていたのに。




複雑な気持ちを抱えながらも、また駅に向かって足を進める。




さぁて、明日も早起きして資料を作らないと。


自分をごまかす様に気合いを入れた。




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