甘く、甘い、二人の時間
菫を見ていると、愛しくて堪らない気持ちになる。


その柔らかい髪に指を絡めて弄ぶ。

可愛い尖ったあごに指を這わせる。



「……ん?――拓海?」

「ごめん、起こした?」


実は起きて欲しくていたずらしたが、そんな事はもちろん言わない。


菫はとても眠そうな声で

「大丈夫だよ。」

と微笑む。



その顔が堪らない。

いつだって、菫は簡単に俺の身体に火をつける。




顔を傾けキスを落とす。


「愛してる。」

そう囁いて、また角度を変えてキスをする。


「――ん」


舌を絡め始めると、菫から甘い吐息がもれる。


「愛してる、菫。」


深いキスを交わしながら、ほんの少し唇が離れた瞬間に何度も囁いた。


何度言葉にしても、まだまだ伝え足りない。


あの日から、気持ちは膨れ上がる一方で、止まることがない。






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