甘く、甘い、二人の時間
「そんなに嫌?」
……うう。
ずるい。
今まで見た事がない位の可愛い顔して尋ねてくるなんてーーー!!
絶対、確信犯だよーーー!!
拓海の目を見たら負ける。
そう悟ったから、下を向いてゴニョゴニョ呟いた。
「ごめんなさい、本当に無理。私、今まで彼氏と一緒にお風呂に入った事とかないし。ちょっと暗くすれば、なんて言われても………」
続きは、言葉にならなかった。
抱き締められたのと同時に唇を塞がれて。
愛が伝わってくる、優しいキス。
何度も角度をかえては、また触れて。
たっぷりと時間をかけて、私を溶かして行く。
どれ位キスをしていたのか。
すっかり頭が回らなくなった私の耳元
で、拓海が囁く。
「恥ずかしいなら真っ暗にするから。俺は菫の初めてになりたい。」
「…初めて?」