甘く、甘い、二人の時間
"こっち向いて~!"
"気付いて~!"
と、テレパシーを送ってみたりして。
すると次の瞬間。
「!!」
…ウソ。
窓に反射する夕日に目を細めながら、
拓海が私の事を見てくれた。
4階の窓際にいる私に、気付いてくれた。
感動して、嬉しくて、思わずブンブンと手を振る。
コンサートで、"大好きなアイドルの○○君と目が合った~!!"みたいな気分。
これって、かなり重症かも。
分かっているけど、嬉しいし。
拓海は、目を細めながらも手を振り返してくれた。