甘く、甘い、二人の時間
「それから――無料通話とメールが出来るアプリ取ったの。拓海にも入れておくから、今度からこれ使おうね?」
なんて言いながら、慣れた手つきで俺のスマホにもアプリをインストールしている。
まぁ、とにかく楽しそうで何よりだ。
コンビニに行く必要は無くなったから、コーヒーでも持って来ようと立ち上がり
数歩歩いてキッチンへ向かう背中越し
「アプリが無くても、拓海と毎日毎晩話が出来る様になりたい……な。」
ぽつりと聞こえたのは、菫の心の声?
小さな呟きだったけど、俺の耳にはバッチリ届いた。