甘く、甘い、二人の時間

どんどん仕事を任されて、その期待に応える為に一生懸命努力してる拓海に、会いたいなんて言えない。


毎日必ずかかってくる電話は、夜なのに会社からで、終電ギリギリの時間ばかり。


メールを返してくれるのは、決まって昼過ぎ。多分だけど、ランチの合間に返信してくれてる。




本当は毎日会いたいけど、言えない。


私の事も、ちゃんと考えてくれているって分かるから。


拓海の態度から伝わってくるから。




贅沢な悩みなんだと言い聞かせて、口には出さない。





拓海の重荷にはなりたくない。




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