甘く、甘い、二人の時間




「まぁ、菫の気持ちも分かるけどね。」




などと呟きつつ、豪快に生ビールのジョッキに口を付ける莉乃は、黙っていれば大和撫子。


蓋を開ければ、ビールと塩辛が大好きな姉御肌。


いつだって私の悩みを聞いてくれる。



そして今日も。

定時に仕事を終えて、いつもの居酒屋でまったり中。




「そんなにさ、我慢ばっかしてたら続かないよ?」

「……う。」


酒が入ると、言いたい事をストレートにぶつけてくるから。

正直キツイ。


「う。じゃないでしょ!?遠距離してる訳でもないのに月1でしか会えないなんておかしいでしょ?!」



キツイけど、ごもっとも…。




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