仮面の下の俺 「愛してくれて、ありがとう。」


「るいはきれいな顔してるよ、
だから自信もって」


ひかりは
るいの手を両手で包み込んだ。


二人は一枚の絵画の中にいるようだった。



「…わかった。
たくのところ行ってくる」


「ん。
死んじゃ駄目だよ」


ひかりは念を押すように言った。


「大丈夫。
死ぬのは怖い」


るいは綺麗に笑った。


…死ぬのって
やっぱり怖いよな。


共感するよ。



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