誘い月 ―I・ZA・NA・I・DU・KI―


『じゃ、気を取り直して食べる?お姫様?』

「っっ!?」


ひっ、姫!?

私が!?


感激の感激。

笑顔の王子様を目の前にして、また赤面。


私が、お姫様だなんて、そんな…///

一人ニヤけていると、


『おねーさん?食べないの?』

「!?」


もう食べ始めている王子様から不思議そうに見つめられて、正座していた私は、素早く椅子に戻り朝食を食べた。


――『ごちそうさまでした。』


数分後、王子様の朝食がフィニッシュを迎えた。

その間、私はまだ朝食を食べ終わってないわけで……

あせってご飯を掻き込んでいると、


『おねーさんはゆっくり食べていいからね!?そんなに慌てて食べても美味しくないでしょ?』

「ふみまへっ…」

『ぁあ、謝らなくて良いからっ…とにかくゆっくり食べて。』


…――と、優しい笑顔で王子様は優しいお言葉をかけてくれた。

――ので、私は美味しい朝食を味わって食べ、後片付けもちゃんとさせてもらったのだった。






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