ギャル★デビューですッ!!!【完】
晃樹くんはうつむいて、目にうっすら涙を浮かべた。
ズキンッ…
そんな晃樹くんを見ると、心が痛んだ。
「…わかった。俺は先輩がちゃんと好きな人と居てほしいと思ってるから…だから…俺は…もう先輩と二度と会わない。」
「……え…とっ…友達じゃだめ???」
二度と会わないなんて…
晃樹くんは、ふっと笑顔を見せた。
「…ねぇ…先輩は俺といて少しでも幸せだった…???」
「………幸せ…だったよ…。」
晃樹くんの優しさに
救われた時だって何度もあった…
「そっか…それならいいんだ♪…俺はそれだけで満足♪」
晃樹くん…
「ほらっ泣いてないで、早く学校行きなって♪裕也って人にちゃんと謝って許してもらってきな♪」
「…うん。晃樹くん…ありがとう…。」
この先本当に二度と会わなくても
晃樹くんのことは絶対忘れない…。
同じことは二度と繰り返さないって
約束するよ…─
「行ってきます…。」
「ん…行ってらっしゃい♪」
晃樹くんに見送られて、
学校へ向かう…