ギャル★デビューですッ!!!【完】
プルルルル プルルルル
着信:カバゴリ
(…うわっ…カバゴリからだ…)
ピッ…
「…も…もしもぉ~…」
「しもしもー☆☆ななこりんっ???まゆ美容室行ってきたよー☆☆☆超大変身したから、ななこりん今から会えるぅー???」
テンション高っ!!!!!!(笑)
「……い…いいけど…」
「じゃあ今から駅前集合~☆」
プチッ…プー プー プー…
(…めんどくさぁ~。どうせ1日で変われるわけないじゃん…)
私は、しかたなく駅前へ向かった。
「あ~☆ななこりーん♪」
カバゴリが前から手をふりながら走ってきた。
「………あ……あんた……」
思わず言葉を失う。
「まゆねぇ~ななこりんみたいに、茶髪にしてみたんだよね~☆」
カバゴリの頭は金色に輝いていた。しかも、似合わないギャルメイクしてるし…余計にブスだよ…(笑)
「まゆギャル系案外似合う的なー♪渋谷歩いてたら、くみっきーとかつーちゃんに間違われるかもぉ~♪」
「心配しなくても大丈夫だよ(笑)」
「あっ、見てみて♪このファーコート安かったんだぁ~☆」
カバゴリは、茶色のファーコートを着ている。
(あんた…後ろから見たら熊だよ…(笑))
「とりあえず、渋谷歩こっ♪」
カバゴリは、私の腕を引っ張り歩き出す。
「……くすっ…くすくす…」
「見ろよあれ…(笑)」
周りの視線がカバゴリに向く。
(一緒に歩くの恥ずかしいな~…。どうせなら、あのまま目立たないカバゴリラでいればよかったのに…。)
「や~んっ。みんな、まゆが可愛いからって、うらやましそうに見てくる~!!!」
「………え…っ????(笑)」
自覚ないのかいっ!!!!
「……見ろよ…あのブス(笑)」
すれ違った男の人に言われた。
(…あ……さすがに今のは……ちょっと、かわいそうかも…)
「…………。」
沈黙のカバゴリ。
「………カバゴリ…」
「……失礼ね…。あんなの気にしなくていいのよっ??ななこりん♪」
私の肩に手を置くカバゴリ。
…いや……あんたのことですから!!!!