ギャル★デビューですッ!!!【完】
「よっしゃー!!!クリアー!!」
裕也がガッツポーズをする。
「俺、初めてこのゲームクリアした!!」
裕也がすごく嬉しそうに言う。
「そっそうなんだ♪よかったね~♪」
可愛くない自分に落ち込みながらも、笑顔で言う。
「次あれやろーぜっ♪」
裕也が、また私の手を……
「…もぅ…ゎ…たし…帰るっ!!!!!」
「「えっ…??」」
ゆみが、半泣きになって言う。
あ……そっか………
ゆみほったらかして、私と裕也はゲームに夢中になってたもんな…。
そりゃつまんないよね…。
「えっ??なんで????」
裕也は無神経に言う。
「……っ…裕也の……ばかっ!!!!」
ゆみはそう言って、ゲーセンから出て行ってしまった。
「…あいつ…どうしたんだ…???」
裕也が戸惑っている。
「そりゃ…つまんないよ…。」
「……えっ…???」
「だって私達ゲームに夢中で、ゆみのこと全然かまって無かったじゃん。」
「…あっ……そっか。」
「私達が悪かったよね…。」
「……………。」
空気が静まり返る。
「俺……行ってくるわ…。」
裕也が走ってゆみを追いかけた。
(…裕也……行っちゃった…。)
やっぱり、私みたいに
人の気持ちも考えないで、
ゲームに夢中になってる女なんて
可愛くないよね………。
ゆみみたいに、スネたりして、
帰っちゃう女の子の方が
可愛いに決まってる。
裕也……きっと、ゆみを追いかけて、
そのまま2人で
どっか行っちゃうんだろな…
でも……
もう少しだけ待ってみようかな…。