ギャル★デビューですッ!!!【完】
――Yuuya――
(……ったく…アイツどこまで行ったんだよ…。)
俺は、ゆみちんを追いかけて、ゲーセンの外に出た。
辺りを見渡す。
(…あっ……いた…。)
外にある、自動販売機の隣でうずくまっているゆみちん。
俺に気づいたゆみちんは、涙目になった。
「…なんで追いかけてくんのよ…。」
ゆみちんは、うつむいて言う。
「…ごめん。ゆみちんのこと、ほったらかして、ごめんな???」
「…別に…いいよもう…。」
ゆみちんは、そうとうスネている。
「……なんで…追いかけて来たの??」
ゆみちんは、チラッと俺の方を見た。
「謝ろうと思って…」
「じゃあ…私と一緒にいてくれる??」
「…それは……ごめん。俺戻るわ。」
俺は、真っ直ぐゆみちんを見た。
「…やっぱり私より、ななちゃんの方がいいんだ。」
ゆみちんがまたスネた。
「どっちがいいとか、そういうことじゃなくて……俺がゆみちんを追いかけたのも、アイツがゆみちんの気持ち教えてくれたからなわけだし……。」
「……なな…ちゃんが…???」
「もう、ゆみちんのこと、ほったらかしにしないから…一緒に戻ろうか。」
「…やっ…やだ…。今更…戻れないよ…。」
「そっか…。じゃあ気をつけて帰れよ。じゃあまた明日。」
ゆみちんに背を向けた。
「あ…待って………裕也…。」
俺は、ゲーセンに向かって走る。
ななちんが待ってるゲーセンに向かって…。