ギャル★デビューですッ!!!【完】
河原につくと、ゆきのんがいた。
「もぉ~遅い~。超待ってんの寒かったし~。」
ゆきのんはそう言いながら、私にあったかい缶のミルクティーをくれた。
「あっ!!ありがとー♪」
「ちょっと冷えちゃってるけど…。」
「まだセーフだよっ♪…それより、話ってなに???」
「うん…あのさぁ~…」
ゆきのんは、夜空を見上げた。
私も真似して夜空を見上げる。
夜空には数え切れないほどの星が綺麗に輝いていた。
「私も二股で彼氏にふられたちゃったからわかるんだけど、『どっちも好き』って言っても、絶対気持ちに少しでも差があるんだよ…。」
私は何も言えず、ただゆきのんの話を無言で聞く。
「その気持ちは、どれだけ一緒にいたか、どちらの思い出が多いか…そんなの関係ないんだよ。そんなんじゃなくて、素直にこの先"どっちと一緒に居たいのか"が大事だと思うんだ…。」
"どっちと一緒に居たいのか"…????
「例えば…クリスマス、バレンタイン、ホワイトデー、誕生日、記念日、好きな場所、行ってみたい場所…これからある色んなことを、誰と一緒に過ごしたい…??」
「………それは…」
「本当は悩んでなんか無いはず。心の中じゃ最初から決まってるんじゃないの…???自分に正直になって???」
なんだかゆきのんには
心を見透かされてるように感じる…